【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
「瑠星!瑠星!!」
慌ただしく俺に話し掛けて来たのは、幼馴染みの佐々木翼だった。
翼とは小学校からの付き合いで、しかも部活も同じ。
いわゆる腐れ縁って言うやつ。
翼は中2とは思えない程の長身で、明るく顔も整っているため女子からも男子からも人気者だった。
「なしたんだよ?」
「俺…気になる人出来た!!!!」
「はぁあ?誰さ?」
突然の翼の報告には正直驚いた。
なんせ翼は俺とは違ってモテるのに、告白だってされてるのに。
いつも部活優先で行動している翼は恋愛というものに興味を示さなかったからだ。
翼は珍しく顔を赤くさせ、
「…相川…さん」
とコッソリ教えてくれた。