【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
ありがたいことに、校門のところにいてくれたおかげで長距離走ることをま逃れた。
翼はニコニコしながら話し始めた。
「明日の花火大会さ、みんなで行かない?って話してたんだけど...ね、瑠星!!」
ここで俺に話を振ってくるあたりズルイ親友だ。
あとでジュースでも奢ってもらおう。そんな考えをしながらも話に乗る。
「そうそう。約束してるやつは仕方がないけど、行けるやつだけでもみんなで行こうよ」
そう言うと、行けない人もちらほらといたが行ける人が大半だった。
その中に未菜も入っていて、少しホッとした自分がいた。
明日も部活は午前練習。
「したっけ、詳しいことはメールとかで連絡とるべ。瑠星には夜にでも電話するわ」
携帯を持っていない俺への配慮。
「ありがと」
それはありがたいことなのに。
どこか胸がモヤっとして引っかかる。
メールで連絡とか、翼は連絡先を知っていることがどうにも羨ましく感じた。