【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
「俺達の学年は男子とか俺とお前しかいなくて、そんで瑠星に〝これからよろしくね!〟って挨拶したのにさ…」
あ…なんとなく思い出してきたかもしれない。
「俺のこと睨みつけた挙句、ガン無視したの!コイツ!!」
「あははっ」
すっかり忘れていたことを思い出され苦笑するしかない。
「急に話しかけるから怪しいヤツかと思ってさーごめんごめん!」
あの時の俺は、人間という存在に恐れ、嫌っていたため警戒心丸出しだったのだ。
だから本当のところは、怪しいヤツとかそうゆう以前の問題。
「笑いごとじゃねーよ!」
長沢は軽く俺のことを叩いた。
「いってーー」
大して痛くもない肩をさすりながら、言い返す。