【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


「りゅーちゃん?翼くん?」



未菜まで不思議そうに首をかしげている。



「......いいや。なんでもない!ほら、アップするべ!!」



けれど翼はそう言い、みんなの元へ走って行ってしまった。

翼がそう言うならこちらから無理矢理聞き出すことはしないけれど。



「りゅーちゃん?」



「えっ。あ、行こ」



未菜に名前を呼ばれ俺達もみんなの元へと向かった。

それから部活はすぐに始まり、真夏の太陽の下で汗を流した。



そして12時過ぎ、テニスコートいっぱいに広がる声で挨拶をすると部活が終わりを告げた。



「じゃあ、今日花火大会行くやつは17時にクローバー公園で待ち合わせな!!」



翼がみんなに最終確認をする。



みんなは花火大会のことを想像したのか、笑顔で会話を弾ませていた。



連絡先は...花火大会で聞こう。

俺はポケットに入っている携帯を握り締めた。

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