【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


おかげで不安と期待が入り混じった気持ちが浮き上がる。



「お前バカなのか!?」



「バカとか酷すぎ...ブーブー──」



その時、俺の言葉と同時に携帯が鳴った。



携帯を開けば、〝未菜〟という文字が表示された。



未菜から届いたメールは、怖くて開けたくないけど、早く開けたいような気持ちにさせる。

しかしどちらにせよ、見ないという選択肢は無くて、恐る恐るメールを開いた。



《実は私も好きです。》



俺は短い文章を何度も何度も読んで、間違いではないことを確認すると思わず口元が緩んだ。



「瑠星??」



翼は携帯を見てニヤけてる俺を不思議そうに、不審そうに見てる。

けど今の俺にはそんなの痛くも痒くもない。

今ならどんなことを言われたって笑顔で返す自信があるくらいだ。



俺は未菜のいるベンチの方を見た。



「これからよろしくお願いします!!!!」



そして今日1の声で叫んだ。

俺の声にみんなが俺を見て、その声に未菜は恥ずかしそうにひょこひょこと俺達の方へとやって来た。

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