【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
この人ごみを掻き分けて行くとか…疲れそう。
「瑠星止まってないで行くぞ。遅刻するべ」
「あぁ」
けれど俺達も俺達で行かないとまずい。
そのため人ごみを掻き分けて進んでいく。
結果、視聴覚室に着いたのはオリエンテーション開始時間数分前の超ギリギリ。
俺達は先輩達のいる近くの席に2人並んで腰掛けた。
…今年そんな入部する人いないのかな。
辺りを見渡せば数人の見知らぬ人。
まぁ…俺はテニスが出来ればそれでいいけど。
「なぁ、玲依ちゃんいなくない?」
瀬川?
突然長沢にそう言われ、瀬川の姿を探す。