【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜
突然の誘いに不意をつかれた。
おかげで一気に俺の顔は赤くなる。
「したっけ、放課後ね!」
未菜はスッキリした顔で俺に手を振り帰っていった。
俺はと言うと、口元を手で抑え片方の手で手を振ることで精一杯だ。
てかてか。今の反則だろ。
いつもなら、メールで済ませることを直接言いに来るとか...
「...やべぇ......」
「なにがやべぇの?」
ボソッと零した言葉を拾われ、横を見ると翼がニヤニヤして俺を見ていた。
「......」
「りゅーちゃーーん?」
「...煩い」
俺は照れたのを隠すように足早に教室へ戻った。
翼はそんな俺の後ろをひょこひょこ付いてくる。
「レディースエーンジェントルメーン!!」
はい??
「これから私、翼が瑠星の気持ちを当てまーす!」
まてまてまてまて!!!
「分かっから!分かったから!未菜が死ぬほど可愛いって思っただけだから!!!」
あーもう。翼に遊ばれた...
しかもこんなこと言っちゃう自分...思い出しただけで顔が熱くなる。