Returns *リターンズ*
待っている間、ずっとずっと
まりちゃんの事を想っていた。
時間なんて気にならなかったし、
まりちゃんを想うだけで、
胸の奥からジンジン温まってくるのが分かる。
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駅前の時計は、
もうすぐ9時になろうとしていた。
まりちゃんに振り向いてもらおうなんて、
無理な話だったんだ。
7年前と違う行動を起こす事は
間違いだったんだ。
……私じゃ、だめなんだ。
そして時計は10時を回った。
まりちゃんが来る事は、……なかった。