Returns *リターンズ*
次の日の放課後、風香ちゃんとの待ち合わせの
ファストフード店へ。
風香ちゃん、どんなんだったかな?
気づくかなぁ…。
「あっ、はるちゃん!!」
キョロキョロしながら店内に入ると、
向こうから声を掛けられた。
「…風香ちゃん!!」
目元は昔のままだけど、こんなに痩せてた?
風香ちゃんから声を掛けられなかったら
気づかなかったかも。
「はるちゃん、久しぶり!!本当に来てくれて
ありがとう!!」
くしゃっと笑う顔は昔のままだ。でも。
まだ高校生なのに、疲れ切った顔にも見える。
風香ちゃんは、城北高校に通ってるらしい。
市外だから、同じ中学出身者もいなくて
寂しかったとか。
中1の時の担任の話をしたり、
文化祭のクラス合唱の曲だとか、
懐かしい思い出話を延々としていた。
「ずっと居座っちゃったね〜!!
そろそろ出よっか。」
2人でお店を出て、通りを歩いた。