Returns *リターンズ*
「は───っっ…は───っっ…」
「はるちゃん、体力なさすぎーっ!」
そういって彼女はケタケタ笑っていた。
だめだ、日頃の運動不足がこういうとこで
でちゃうんだよね…。
ベンチに座る風香ちゃんの横まで、なんとか
たどり着いた。
「あ───っ、づがれだぁ───っ。やっぱ
運動しないとだめだね。部活も入ってないし」
「はるちゃん。」
風香ちゃんはベンチから立ち上がると、
その前に広がる柵に手をついた。
柵の前方下には、街並みが広がっている。
頑張って階段を登ってきただけあって、
ここからは街が一望できる。
おしゃべりが長かったせいもあり、空は
青からオレンジに変わり始めたところだった。
「はるちゃん、今日は本当にありがとう。
来てくれてありがとう。」
「私だって会えて嬉しかったよ!中1の頃の事
また思い出して大笑いしてさ〜。本当懐かしい
よね!!こっちこそ、私の事思い出してくれて、
連絡くれてありがとうね!!」