Returns *リターンズ*

風香ちゃんもせきをきったように泣き出した。


きっとで笑う事だけでなく、

涙も封印していたんだろう。


自分の感情は一切出さず、ただお父さんの

事だけを思って暮らしてきたんだろう。


「…自殺、だなんて、こんな事口にしちゃって本当にごめんね。私、もうそんな事考えない。私が明るく笑っていれば、お父さんにもいつか
伝わるはず。そうすれば明るい未来が待っている
かもしれないし。今日会ってくれてありがとう。
私の思いを聞いてくれてありがとう。
……ありがとう。」


風香ちゃんは、何度も何度も

ありがとうと言ってくれた。


「風香ちゃん、またこうして会お?辛い事
あったりしたら、何でも愚痴って。それからまた
くだらないお喋りたくさんしてたくさん笑お。」

「…はるちゃん」


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