オフィス・ラブ #∞【SS集】
本棚を見れば、その人がわかるわけ。
ずいぶんと年下の可愛い恋人は、どこか偉そうに、そう言った。
「じゃあ僕は、どんな人?」
うーん、と猫みたいな瞳が、壁の一面を覆う本棚を走る。
背伸びをして上から順に、じっくりと最下段まで眺めて。
「ちょっと子供っぽいところのあるロマンチストで、細かいことは気にしない」
当たってる、とは。
恥ずかしくて、とても言えなかった。
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