オフィス・ラブ #∞【SS集】
新しい彼氏って、どんな感じかなって、興味があって。
前の彼は、あたしをすごくかわいがってくれたから、今度の人は、どうかなって。
いつもの車の音がしたから、ちょっと確かめてみようって。
そんな、軽い気持ちだったんだけど。
あたしは、お姉ちゃんが。
うらやましくて、うらやましくて。
仕方なくなった。
「あれ、まだ、建設途中?」
「高さは、もう変わらないはずだよ」
あたしの希望どおり、新しい電波塔を見られる道を通って、新庄さんが運転する。
低い音がして、ゴツゴツした乗り心地で、うちの車と全然違う。
このにおいは、タバコかな。
「奈保、シートベルト。後席もしなきゃダメって、お父さんに言われたでしょ」
「はあい」
助手席のお姉ちゃんが、身を乗り出していたあたしを叱る。
新庄さんはそれを見て、無理にしなくてもいいよ、と笑ってくれた。
前の彼は、あたしをすごくかわいがってくれたから、今度の人は、どうかなって。
いつもの車の音がしたから、ちょっと確かめてみようって。
そんな、軽い気持ちだったんだけど。
あたしは、お姉ちゃんが。
うらやましくて、うらやましくて。
仕方なくなった。
「あれ、まだ、建設途中?」
「高さは、もう変わらないはずだよ」
あたしの希望どおり、新しい電波塔を見られる道を通って、新庄さんが運転する。
低い音がして、ゴツゴツした乗り心地で、うちの車と全然違う。
このにおいは、タバコかな。
「奈保、シートベルト。後席もしなきゃダメって、お父さんに言われたでしょ」
「はあい」
助手席のお姉ちゃんが、身を乗り出していたあたしを叱る。
新庄さんはそれを見て、無理にしなくてもいいよ、と笑ってくれた。