嘘と本音と建前と。
「白...?」


白色は一年生だ。


顔はこっちを向いているが西日のせいで見えない。


しかし赤色の自転車の女生徒は髪の長さから足の白さまで

今日見た後輩女子と一致している。


「もー。カオリ速すぎ!」

白い自転車の女生徒がこれだからという声で言うと

「ごめん、ごめん。」

と赤色の自転車の女生徒が謝った。


司はその声を聞いて確信した。


「染谷香織だ。」


司に置いて行かれていた空知がやっと追いついた。


「ちょ、おま」


急に走ったからか空知がへばっている。


「悪い。でも朗報。染谷香織だった。」


嬉しいような恥ずかしいような変な顔で空知が司を見ている。


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