嘘と本音と建前と。
座り方がきつい為体勢を変えようとしたところでジャリっとまた

音がしてしまった。


空知は動揺してそのままバランスを崩し、地面に尻餅をついた。


その音に気付いた米倉が木の後ろを見ようと目を凝らしている。


もう駄目かもと思ったところで司が立ち、空知に本をあずけた。


「ごめん、僕だ。」


司を見上げると口元に手を当て声を出すなよと合図される。


「と、うどう?」


半信半疑に名前を呼んだ米倉にそうそうと返し司が米倉の方へ出ていった。


「グランドから避難して涼んでたら二人が来たからビックリしたよ。」


笑いながら司は言うが米倉は焦っているようだった。


「あっその...」


米倉が気まずそうに何か言おうとする。


「あんな気性が荒い幼なじみだと苦労するよね。

米倉はホント頑張ってるよ。」


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