嘘と本音と建前と。
それを遮りながら司が話し出した。


「藤井さんの告白止めないと不味いでしょ。昼休みまでに止めさせないと

泣いちゃうかもね。ほら、行っておいでよ。」


米倉の両肩に手をやったかと思えばくるっと米倉を回転させ、

藤井が走って行った方へ押し出した。


不安そうに振り返る米倉に司が片手を上げ

「ほら、行けって。」

と言い、手を振った。


「悪い!ありがとう。」


手を一瞬上げてから米倉は藤井のあとを追っていった。


その背中を見送り終わってから司が戻ってきた。


「どういうこと?」


疑問だらけな空知に司はため息をついた。


「昼休みは藤井さんと食べる約束してたんだって。ほら、幼なじみだから。」


そんなことを空知は知らなかった。


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