きみに想う 〜赤の民族〜
1
赤い炎と黒い煙

風が意思を持ったかのように巻き上げ

さらに建物を包みこむ

そこに存在していた

優しい幸せは

今はもう

黒ずんだ灰だけ

遺されたのは

赤い炎を思わせる髪を持つ

幼い少女だけだった
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