きみに想う 〜赤の民族〜
「タヤル族であろうが、雫は雫だよ」

恥ずかしくもなくそう言い

自分を受け入れてくれた海斗

ほっとした雫は

それ以上聞こうとしない海斗の優しさが

嬉しかった

「ありがとう」

照れながら笑う雫の顔を見て

可愛いと海斗は思った

この日を境に

2人の距離は縮まったように

感じられた

今まで他人には自分のことを

話したことがない雫が

色々なことを海斗には話した

海斗は

フードを取って話してくれる

雫の姿が嬉しかった
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