きみに想う 〜赤の民族〜
雫は村の外れの丘に来ていた
大きめの石に座り
月を眺める
この10年
村の外と中を行き来して過ごしていた
さっきまでは
王都の酒屋でウエイターとして
働いていた
王都は情報を仕入れやすいが
タヤル族とバレる、リスクがある
雫は外の世界のほうが好きだった
小さな村の中では、護られているが
小さすぎて居心地が悪いこともある
髪を一房掴み、月にかざすと
バレないようにと染めた
色が抜け
元の真っ赤な色を覗かせている
静かでキレイに輝く夜空を見て
大きな溜息をついた
大きめの石に座り
月を眺める
この10年
村の外と中を行き来して過ごしていた
さっきまでは
王都の酒屋でウエイターとして
働いていた
王都は情報を仕入れやすいが
タヤル族とバレる、リスクがある
雫は外の世界のほうが好きだった
小さな村の中では、護られているが
小さすぎて居心地が悪いこともある
髪を一房掴み、月にかざすと
バレないようにと染めた
色が抜け
元の真っ赤な色を覗かせている
静かでキレイに輝く夜空を見て
大きな溜息をついた