きみに想う 〜赤の民族〜
「誰も答えられないの?
分からないのに、狩るだなんてどうやってやるのかしらね?わたしなら情報もないのに闘うなんて無謀なことも、仕事だからと人の命を簡単に奪うこともしないわ」

雫は被っていたフードを取り

見事な真っ赤の髪をみんなの前に晒した

同時に

風魔法であたりに強風を起こし

貴族との間に透明の壁をつくった

捕まえることよりも

防御を優先とし

威嚇として

貴族たちのみに焼けない火魔法を放つと

貴族たちは逃げていった

派手に魔法を使ったことで

あと2人の若いタヤル族の男も駆けつけた

「ごめん、派手にやり過ぎた」

ニコッと笑い男たちを見ると

呆れた表情をしていた

殺されそうなった男の子の両親と

平民たちに雫は囲まれ

あの一足早くブチ切れた

黒い髪に綺麗な顔の男は

雫を見て、驚いた顔を向けていた
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