きみに想う 〜赤の民族〜
陸が連れて来たのは

陸の仕事する城の部屋

海斗の拘束を解きため息をつく

「問題を起こすなと忠告したのに
1人で出てくるなんて、馬鹿ですか?」

陸の拘束が解け、ボヤキも無視し

海斗は雫の手を掴み

部屋を飛び出した


突然の出来事にあっけにとられた

タヤル族の3人

やれやれと薄々の事情を把握している

陸は

3人に座るように促す

「君は、何故オレらを助けようとする?」

八神が陸に尋ねると

さっぱりとした裏表ない様子で答える

「助けたつもりもないし、これからも味方ではない。タヤル族狩りといわれても、僕らには狩る理由が分からない。何故そんなにも古参の貴族があんた達に執着するのか、僕はそれを知りたいだけ」

「ねぇ、雫ちゃんが連れ去られたんだけど大丈夫なの?」

八神に聞く里菜は

後を追うか考えているようだったが

陸は

「あの2人なら放っておいたほうがいい」

「雫の知り合いのようだったよな?俺の龍の前に立って庇ってたし」

香那人も不思議に思ったのか

首を傾げている
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