きみに想う 〜赤の民族〜
雫が異変を察知して動くより早く

凛子と雫の間に向かってきた死の呪文を

光が走り

死の呪文を浄化する

気絶していた凛子は目を覚まし

目の前に現れた

黒髪の細身長身の男から目が離せなかった

「陸さん?」

雫は一瞬海斗だと思ったが

よく見ると

海斗とは纏う雰囲気が全く違う

弟の陸の姿かそこにあった

「えげつねぇーな、死の呪文を
こんな風に使うなんて」

光を創り出す不思議な

剣を持ちながら

この状況ん楽しんでいるかのような

傷の男に向かって

陸は近く

まだ意識が、ぼーっとしている

凛子は、陸の長いマントを掴み

強い瞳でじっと見つめる

視線を合わせた陸は

何も言わず、すぐに凛子から離れ

男に剣をかざす
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