恋する僕らのひみつ。



暗いトンネルの中で、あたしは幼い頃の記憶を思い出していた。



お父さんとお母さんと手を繋いで、家族でこの公園に何度も遊びに来たこと。



芝生の上に大きな青いシートを敷いて、お母さんが作った美味しいお弁当を食べて、



お父さんには、ボール遊びや、滑り台をしてたくさん遊んでもらった。



笑い声の絶えない、家族だった。



幸せな家族だった。



――あの日がくるまでは。
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