恋する僕らのひみつ。
膝に顔をうずめて泣いていた。
静かな公園の、まっ暗なトンネルの中で、どれくらいの時間が経ったんだろう。
「ぐすっ……うっ……」
涙で濡れた顔を、手で拭う。
家には、帰りたくない……。
お母さんの顔なんて、見たくない。
胸が苦しくて、自分の胸元をぎゅっとつかむ。
「湊とも……ケンカしちゃった……」
“いらない”なんて、
あんなひどいこと言うつもりじゃなかったのに。
頭も心もぐちゃぐちゃで。自分じゃ止められなくて。
だからって、あたし……最低だ。
どうしよう……。もう、嫌われたかもしれない。
このまま湊と別れることになったら、あたし……。
あたし、つらくて耐えられないよ。