恋する僕らのひみつ。
快と男の子は、屋上のドアのところで話していた。
なんの話をしているのかわからないけど、
真剣な表情をしたり、何度も首を横に振ったりと、
いつもふざけている快の様子とは、少し違って見えた。
「快としゃべってる男の子って、たしか隣のクラスの……」
そう言ってあたしは、隣に座っている奈乃を見る。
「うん。野球部のキャプテン。あの人キャッチャーで、1年のときにピッチャーだった快とバッテリー組んでたの」