恋する僕らのひみつ。
「湊の次は、一色結雨」
「はぁーいっ」
あたしは元気よく右手を挙げて、返事をした。
「結雨は、湊と仲良しなんだな。もしかしてふたりは付き合って……」
思わずイスから立ち上がったあたしは、先生の言葉をさえぎって言った。
「ただの幼なじみですっ!」
机を両手でバンッと叩いて、あたしはキッパリと言った。
「みんなに誤解されたら困りますのでっ」
「へぇ~幼なじみかぁ。憧れるわぁ~」
「はははっ……そぉですか?別にそぉでもないですよ?」
あたしは苦笑いで席に座る。
「結雨の次は……浦中琥都」
「はい」
「琥都ってなんか漢字もかっけぇな。誰につけてもらった名前?」
「……知らないっす」
「了解」
浦中くんにも、あっさり振られた先生。
「えー、次は、絵崎奈乃」
「はい」
「奈乃って、なんか見た目と名前のイメージピッタリだな。うん、奈乃っぽい、奈乃っぽい」
「……はぁ」
先生の意味不明な言葉に、絵崎さんもつい苦笑い。
「はい、次。扇原快」
「はいはーいっ」
明るい大きな声で返事をする扇原くん。
「快は……俺と似てるな」
「マジやめて」