恋する僕らのひみつ。



「湊、離れてくれる?」



「やだ」



「なんのために資料室に来たと思ってんのよ」



進路希望票を明日までに提出しなくちゃいけないことをすっかり忘れていて、



いま、ここにいる。



「なんのためって、それはおまえ……」



「それ以上言わないで!想像つくわ」



「勝手に想像すんなよな~」



「だったら離れてもらえます?」



「あと5分」



……バカ。あたしのバカ。



カワイイと思ったら負けでしょーが!



なんでこんなに……好きなんだろ。
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