恋する僕らのひみつ。
【結雨side】
2年生になって、1週間が経った。
少しずつ新しい教室、新しいクラスにも慣れ始めてきた。
担任がクラスのみんなを下の名前で呼ぶもんだから、
クラスメートたちも、お互いに下の名前で呼び合うようになっていた。
――キーンコーン、カーンコーン。
午後3時過ぎ。
下校時刻のチャイムが鳴る。
前の席に座る湊が、あたしのほうに振り向いて聞いた。
「結雨、今日の晩ご飯なに?」
「ちょっ……!」
あたしは慌てて湊の口を手で押さえて塞ぐ。
「ちょっと!誰かに聞かれたらどーすんのよっ!」
「んぐっ……」
「バカなの?」
同居してることがバレちゃうじゃん……!