静かな涙
デート

人通りの多い駅前の銅像の前
待ち合わせスポットとしても多く使われてる為、私以外にも待ち合わせしてるサラリーマンと友人待ちの男性。

私の隣に居た女性も多分恋人待ちなのかな?
そう思っていたら早速隣の女性の彼が来た
お似合いのカップルだなぁ、と2人を勝手に見ていると、横から「おはよ」と聞き覚えのある声が聞こえてきた

私の彼も到着した。

「おはよ、たかちゃん今日はいつもより早いね~」

「いや、時間通りでしょ。」

まぁ俺がいつも遅刻しちゃってるもんね、とたかちゃんが笑いながら言った、じゃあ行こっかと言うと私はいつもの様に彼の手を取る

ぎゅっと彼から手を握り返された、ちょっとごつごつしてて手が少し荒れていてでも温かみがある、まるで好きだよって伝えられてるみたいで、すごく嬉しい。


「映画って何時からだっけ?」

「えーと…13時半からかな。まだ時間に余裕があるはず」

私が腕時計を見ると今は12時くらい

「お腹空いたからお昼食べたいなぁ。私朝ご飯食べてないんだよね~」

「マジで?朝は食えよ。とりあえずご飯行こうか何食いたい?」

少し心配そうに叱りながらたかちゃんが言う

「うーん、インドカレー」

「えー、なんかやだ」

「じゃあ言わないでよ~」

私がむすっとしながら言うと、しょうがないなぁ、と言わんばかりに溜め息をついて携帯を出しインドカレー屋さんのお店を地図のアプリで探してくれたりした。
良さげな場所を見つけたら、再び私の腕を引き歩き出した。

こういうさり気ない優しさがあるたかちゃんが私は大好きだ



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