静かな涙
「やっぱあの映画泣けたねぇ~」
「そうかー?俺はあんまりだったけどなぁ」
たかちゃんも泣いてたくせにっ!というとたかちゃんがけらけら笑う。
私達は電車にゆらゆらと揺られながらゆっくりと帰宅していた。私達が乗った車両が一番後ろなのともう遅いのもあり電車は私達以外あまり人が居ない
「それにこのネックレスもありがとうね~すっごく驚いた」
首に掛かっているネックレスを上に持ち上げてたかちゃんに見せる。
ハートモチーフの真ん中にちっちゃなピンクのダイヤが埋め込まれている高校生の私には少し大人なプレゼント。
たかちゃんが派遣の引っ越しのバイトを頑張ってくれたのもきっとこれの為なんだろう。
「たかちゃん、私もプレゼント」
「おっ」
期待したような声を上げて私を見るたかちゃん
私は鞄からラッピングしたプレゼントを取り出すとたかちゃんにはい、って言いながら渡した
たかちゃんは開けていい?って私に聞きいいよ、っていうと慎重にラッピングを外し始める
全部はずすとたかちゃんは目をまん丸にして驚いてた
ラッピングの中にはアルバムと手紙。
アルバムの表紙の写真には去年の夏に行ったときの水族館の写真をチョイスした。
たかちゃんはアルバムを開き一枚一枚大事そうに閲覧する。
たかちゃんはとても優しい笑顔で見ていた