静かな涙

たかちゃんは私の最寄り駅のホームまで送ってくれた。
たかちゃんの最寄りと私の最寄りは近くないのに毎回送っていってくれる。


たかちゃんが家の方向に向かう電車に乗り

「じゃあ今夜電話するから。」

と言ってくれた。
少しふざけて寝るなよ~?って言ってくれて心がほんのちょっぴり暖まる

そこで扉が閉まる合図の音がなり、私は慌てて黄色い線の内側に入る。閉められたドアからたかちゃんが小さく手を振り私も振り返す

去っていく電車を見て私はふと




「こういう風にするのも、もう後僅かなんだ」




そんな事考えてたら無意識の内に私の頬は涙で濡れていた。



この時私は猛スピード去っていく電車とたかちゃんが同じ様に重なって見え。
さらに切なさを増して涙が止まらなくなった。


首にはきらり、とたかちゃんがプレゼントしたネックレスが見える
まるで私達の様子を悲しげに見ているようだった。



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