工業高校のイケメン達に愛されて【上】
優介はびっくりしたような表情で、やっと口を開く。
「…“も”って…」
僕のそこの発言が、気になったらしい。
「…僕は、緋奈ちゃんが好きだよ?」
けろっとした感じで明るく、いつもの僕らしくさらっと告白した。
隠す必要はない、堂々としていればいい。
「…ねえ、優介は?」
「………っ」
僕の質問に、優介は眉をしかめた。
なんで、答えないんだ。
黙ってないで、本当のことを言えよ…好きなんでしょ?
そのまま僕の質問には答えないで、ずっと僕を見下ろして唇を噛んでいた。
その表情は少し困惑しているようで。
優介は、今は珍しく余裕のなさそうな表情だ。
なんでなにも、言わないんだろう。