工業高校のイケメン達に愛されて【上】



優介はびっくりしたような表情で、やっと口を開く。



「…“も”って…」



僕のそこの発言が、気になったらしい。



「…僕は、緋奈ちゃんが好きだよ?」



けろっとした感じで明るく、いつもの僕らしくさらっと告白した。


隠す必要はない、堂々としていればいい。



「…ねえ、優介は?」


「………っ」



僕の質問に、優介は眉をしかめた。


なんで、答えないんだ。


黙ってないで、本当のことを言えよ…好きなんでしょ?


そのまま僕の質問には答えないで、ずっと僕を見下ろして唇を噛んでいた。


その表情は少し困惑しているようで。


優介は、今は珍しく余裕のなさそうな表情だ。


なんでなにも、言わないんだろう。


< 103 / 377 >

この作品をシェア

pagetop