工業高校のイケメン達に愛されて【上】
中学生の時から授業を受ける気がなかった俺は、もちろん高校でも授業をしっかり受ける気はない。
まあ…体育とかパソコンとか技術とか実技の授業だったら。
そういうのは好きな方だから、多分ちゃんとやるけどさ。
「…ん?」
黒板に貼られた座席表の紙に目をやると、ある文字が目に引っかかった。
俺の列は、前から5番目…後ろから2番目の席だ。
そして、隣の列の1番後ろの席のやつ…名前は、中村…緋奈…?
「なんだこいつ…。」
名前読めないけど、男…だよな…?
いやでも、男の名前には見えない。
俺は、昇降口でクラスを確認したときはその名前には気づかなかった。