工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「陸くんすごい!あたしも陸くんに教えてもらったパソコンのテスト、ちゃんとできたよ!」
にこりと陸くんに笑ってそう言ったあたし。
「よかったー!ってか、緋奈ちゃん学年1位とかすごすぎっ!!やっぱ頭いいんだねっ!」
あまりにも大きな声で陸くんがそういうものだから、あたしは思わずオロオロと慌てた。
そ、そんなはっきりと成績順位を…!
恥ずかしいよ…!
「そ、そんな…っ!陸くんが教えてくれたおかげだよ!本当にありがとう。」
「…緋奈ちゃん、かわいい!こちらこそありがとっ!」
するといつものように、陸くんがあたしにがばっと抱きつく。
「きゃあ!?」
陸くんてば…。
アメリカの人並みにスキンシップをとることが上手なんだから…。
…陸くんやみんなのおかげで、男の子にも少し慣れてきた気がする。
「おい陸。うるせぇ。」
すると、低い声でつぶやいたその人物が。
突然、スパーーン!と、丸めた教科書で陸くんの頭を思いきり叩いた。