工業高校のイケメン達に愛されて【上】
まあ優介が言ったように、授業をサボってもバレなさそうなところを探してるんだけど。
ちなみにまだ、なんだかんだ言って俺たちは授業をサボっていないんだけど。
優介が指差した倉庫に入ってみると、まったく日が当たっておらず暗くてまわりが見えなくて、よくわからない。
電気のスイッチもどこにあるかわからないので、壁をぺたぺた触って探していると。
「いやーっ!」
突然、女の子の悲鳴が聞こえた。
俺たちは反射的に倉庫室の扉に視線を移した。
「…なんだ、今の。」
ポーカーフェイスの翔が口を開く。
「女の子の悲鳴だった…ってことは、緋奈ちゃんじゃ…?」
眉を下げて、陸がそういう。
俺も…そう思った。
俺が一番扉に近い位置にいたから、それを開けて倉庫室の外の廊下を確認した。