工業高校のイケメン達に愛されて【上】
するとそこには、赤いネクタイをした3年生の男たちに追いかけられている緋奈ちゃんがいた。
…これは、まずい。
緋奈ちゃんがこっちへ向かってきたので、俺は手をのばして緋奈ちゃんを倉庫室へ入れ込んだ。
無理やり感は…否めないけど、ごめん緋奈ちゃん。
「わぁ!?」
緋奈ちゃんが驚きの声を上げると同時に、俺が緋奈ちゃんを抱きしめた。
ビクッと緋奈ちゃんの小さな肩が震えたのがわかった。
「…嫌っ!」
暗闇でいきなり抱きしめられて怖かっただろう。
緋奈ちゃんは俺の胸を押しのけようとした。
でもその瞬間、陸が明かりのスイッチを見つけ、倉庫室が光に照らされた。