工業高校のイケメン達に愛されて【上】



あたしとふたり。


残された滝本くんは、ずっとあたしの隣の陸くんの席に座っていた。


滝本くんは、あたしの顔を覗き込む。



「…お前、まじで大丈夫かよ。帰った方がいいんじゃねーの?」



いつもチビとか言ってあたしをからかう滝本くんがそんなふうに心配してくれるなんて、あたしの顔色はそんなに悪いのだろうか。


多分…悪いだろうな。


朝、鏡を見たとき顔は青白くなっていたし。



「大丈夫だよ!ちゃんと、みんなの応援したいから…。」


「ふうん。」



短く返事をされて、それ以降特に会話はなかった。


さっき、少し楽になった気がしたのは気のせいだった。


うう、ちゃんと大人しくしているのに、どうして薬もっと効いてくれないの。



吐き気が、喉元をぐるぐる回っているみたいだ。


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