工業高校のイケメン達に愛されて【上】



そういえば4人と一緒に歩いていても、いつも視線を感じるな。


中にはあたし…たちを見て小声でヒソヒソ話す生徒たちもいる。


あの4人はみんなイケメンで目立つし、あたしもこの高校の唯一の女子生徒だから…目立つ。


あまり目立ちたくはないんだけどね。


はあ…どうしてあの子、あたしを屋上になんか呼び出したの。


それに、この場所から教室まで距離が遠い。


さすがに入学式の時みたいに大勢に追いかけ回されることはなくなったけど…。


帰るまでにまた、視線を感じたり、こそこそ話しされるの嫌だなあ…。



…でも、ずっとここにいるわけにもいかないし。


もうお昼休みもあと5分くらいで終わってしまう。


できるだけ人のいないところを通って、走って帰ろう…。


あたしは駆け出して、屋上をあとにした。


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