工業高校のイケメン達に愛されて【上】
中村は控えめににこりと笑って、下の方を向いた。
一生懸命話してた時は、眉下げて顔全体が真っ赤になってて焦っていたのに。
今は頬だけを少し赤らめて笑顔になっている。
…いちいち反応の忙しいやつ。
まあ、いつもあいつらと一緒にいるときも、こいつはこんな感じな気がするけど。
「じゃあっ、あたし先に帰るねっ」
すると席を立って、スクバを前に抱いてこちらを見る中村。
「…いや、俺ももう帰る。校門まで行くぞ。」
まあいいだろ、校門まで連れていくくらいなら。
…あいつら3人に免じて、な。
「えっ?」
対して、中村はきょとんとした顔をしている。
その顔は意外とでも言いたげな、驚いたような表情に見える。