工業高校のイケメン達に愛されて【上】



次の瞬間。


いきなり、視界がぐわんと回って_____。



「あ、相葉くんっ!?」



ついに血が上りすぎたか…。


俺は地面にうずくまったまま立てなくなっちまった。


はっ、情けねえ…。



「しっかりして…!」



遠のく意識の中で、あいつの声がまだ聞こえる。


こんな俺のことなんて、放っておけばいいのに…。


俺を置いて、ここから出ていけばいいのに…。


無理やり腕掴み上げて、酷い言葉を投げかけたんだぞ、お前に。



なのに、なんで…。



「保健室っ、ここから近いから早く行こう!あたしの手握って!!」



お前、体小さいくせに。


その体を使って両手で無理やり俺を起こして。


自分の肩に俺を担いでまで、こいつは俺を保健室まで運ぼうとする。


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