工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「やめろ、歩けるから…。」
中村に握られていた腕を離して、自分でゆっくりと歩き出す。
「ほんとに?あたしも保健室ついていくから!」
「…いいって。1人でいける。」
「だめ…!」
「………」
…こいつ、意外と頑固か…?
頑固で、それでいてお人好し。
ほんと変なやつ。
「…勝手にしろ。」
俺はもう妥協した。
てか、抵抗する力も今はねぇ。
「…38.5度。」
「相葉くん、高い熱…。」
保健室にたどり着いて。
体温を測ったら、案の定高熱。
…熱が上がったのも、俺がカッとなったせいだな。
自分のせいだ、仕方ねえ。
俺はベッドに横たわって。
となりに座っている中村が、心配そうな顔で俺を見つめている。