工業高校のイケメン達に愛されて【上】
とりあえず坂口くんと滝本くんは掃除場所へ向かって。
あたしと陸くんで、保健室へと向かった。
「____あら、緋奈ちゃん!」
「こんにちはっ!」
保健室で出迎えてくれたのは、舞先生っていう女性の先生。
笑顔で迎えてくれた舞先生に、あたしも笑顔を返す。
舞先生には、前にあたしが倒れて…初めて保健室に行ったときから、名前を覚えてもらってて。
あたしもすぐ懐いて、時々お話ししてもらってる。
この学校の数少ない、女性の先生だ。
お昼休みのときは、なんだか忙しかったみたいで…特にお話はしなかったんだけど。
今は、落ち着いている様子だ。
「舞せんせー、翔帰ったぁ?」
あたしと10cmくらいしか身長が変わらない陸くんが、背が高めでスレンダーな舞先生を見上げて首を傾げた。
「ああ、相葉くんならもう帰ってるわよ。退室時間が1時間くらい前の時間で記されていたから、もうお家に着いているんじゃないかしら?」