工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「翔、上履き置いてあるから学校からは出てるみたいだな。」
一番上の段の相葉くんの下駄箱を指差して、坂口くんがそういった。
保健室も下駄箱も確認して、相葉くんがいないことがわかったので、あたしたちもすぐに帰ることにした。
そして校門までいったところで、
「と、とりあえずあとはあたしと滝本くんで、相葉くんのお見舞いに行ってきます…!」
あたしは、坂口くんと陸くんに別れを告げようとした。
「緋奈ちゃん、僕たちみんな途中まで同じ道行くよ?」
「あ、そっか…!」
「いや、陸俺らはその辺のコンビニでも寄ってから帰るわ。翔の家の方あんまりコンビニとかないし。」
陸くんの言葉で、そういえば4人は家が近いんだってことに気がついたのだけど。
滝本くんがそう返事をした。