工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「あ、あぁ…てかお前、まだこの辺のこと知らねーのかよ。」
滝本くんの顔が少し赤くなった気がしたけど。
すぐにぶっきらぼうに言葉を発して…。
「むぅ…だって、学校終わったらいつもまっすぐ自分の家の方に帰っちゃうんだもん。」
あたしも口を尖らせる。
「…ついてこい。」
その一言とともに_____グイっと、滝本くんに手を引かれた。
「…!?」
な、ななななな…!!!?
驚いて思わず目を見開いた。
あたしの右手は滝本くんの左手に握られていて。
ゴツゴツした大きな手が、あたしの手を包み込んでいる。
「た、滝本くん!手…!」
「うるせーな。お前チビだしすぐはぐれそうだから。」