工業高校のイケメン達に愛されて【上】
グイグイとあたしを引っ張っている感じで、ずんずんと滝本くんがあたしの一歩前を歩いている。
「は、はぐれそうって、この辺そこまで人通り多くなさそうだ「いいからついてこいってば」
あたしの声を遮りながら、滝本くんはずっと前を見てあたしを引っ張って歩き続ける。
だから、滝本くんの顔は見えない。
ひぃぃ…いきなりなんでー!
ご、強引すぎではありませんか…。
されるがまま歩き進んでいるけど、やっぱり人通りはそんなに多くない。
ど、どうして手を繋ぐのだろう…っ。
「滝本くんってばー!離してよー!」
は、恥ずかしい…!!!
そんな気持ちで大声で叫ぶと、突然…ぴたっと滝本くんが足を止めた。