工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「ここだ。翔の家。」
そう言って滝本くんが指したのは、ごく普通の二階建ての一軒家。
「学校から、結構近いんだね。」
あたしがそういうと、「高校も俺らの地元だからな。」と滝本くんが返した。
家の門の前まで歩み寄り、躊躇なく滝本くんがインターホンを鳴らす。
ピンポーン…。
一度鳴らしても、インターホンの向こうからは返事もなにも返ってこなくて。
うーんまあ…相葉くんきっとまだ具合悪いだろうから、きっと寝ているのかなあ…。
それとも起き上がれないくらい辛いのかなあ、と思ったり。
しばらくその場に立って二人で待っていると。
_______ガチャ…
と、静かに玄関の扉が開いた。