工業高校のイケメン達に愛されて【上】
御構い無しに突き進んだ滝本くんが扉を開けた部屋。
滝本くんに続いて、あたしも相葉くんもその部屋へと入る。
床に物一つ落ちていなくて、寒色系の家具で統一された綺麗なお部屋だ。
わあ、ここが相葉くんのお部屋なんだぁ…。
あたしはキョロキョロとあたりを見回した。
「はあ…。」
相葉くんはため息をついて、唯一少し乱れていたベッドにボフンっと体を預けた。
「お前らふたりで、わざわざ何しにきたんだ…?」
「何って。このチビが翔のことが心配だって言うから、連れてきてやった。」
少し呆れた様子の相葉くんと、悪びれない滝本くん。
「き、急にお邪魔してごめんなさい…!」
ひぃー、やっぱり迷惑だったよねえ…。
絶対怒られる。
って、そう思ったのに。
「…いや、別に…。」
って、特に表情を変えずに、相葉くんは少し俯いてそう言ったんだ。