工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「大丈夫だって。そんなに心配すんなよ。」
…今日の今日だ。
こいつ、中村への罪悪感は消えちゃいない。
ふっと中村の手首に視線を移すと、少し赤く腫れてしまっていた。
俺は拳をぎゅっと握った。
くそ…。
女なんて、どうでもよかったはずなのに…。
たとえ女が俺のせいで傷つこうがなんだろうが、今までは知らんふりしていたのに…。
なんでこいつにだけは、申し訳ない気持ちがもやもやと頭の中をぐるぐる回るんだ。
「そーだ翔。さっき、コンビニ寄ってお前の好きなもん買ってきた。」
ほら。といって優介が小さめのビニール袋を俺に差し出した。
俺はそれを受け取って、なんだろうと思って袋を覗き込み中身を確認する。