工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「…だ、だめぇ…っ」
「そんなかわいい声出さないで緋奈ちゃん…僕、もう_____…。」
いつにも増して色気を感じさせる陸くんの表情、大人っぽさを感じさせる力強さ。
それらが、全身にびびびっと伝わってくる。
不思議と嫌悪感は…ない。
だけど…ガタガタと震えだしてしまう、あたしの体。
嫌悪感はなくても、単純に怖いよ_______…。
きゅっと目を閉じると涙が滲むのがわかった。
陸くんの動きも、その時ぴたっと止まった。
「緋奈ちゃん…。」
あたしの顔を見下ろした陸くんは、少し目を見開いてあたしの名前を呼んだ。
次の瞬間、陸くんはあたしの両手首をそっと離したんだ。
「ごめん緋奈ちゃん、いきなりすぎたよね…泣かないで。」
「あ…っ」
陸くんは、あたしの手を離したその右手で今度はあたしの涙を拭った。