工業高校のイケメン達に愛されて【上】



そして、陸くんはあたしから離れて、あたしの腕を優しく引いて体を起こしてくれた。



「本当ごめんね緋奈ちゃん…つい緋奈ちゃんがかわいすぎて…。でも、いじわるが過ぎたね。」



陸くんは、そう言いながらあたしの頭を優しく撫でた。


さっきまでのクールな表情から一変、また陸くんはいつものうるうるの瞳でまるで甘えるように上目遣いであたしを見るの。


さっきまで怖かったはずなのに…こんな表情をされたら、調子が狂ってしまう。



「だ、だいじょぶ…。」



あたしは腰が抜けてしまって、その場から動くことが出来ず、陸くんの声にも生返事。



「緋奈ちゃん、落ち着いたらまた課題やろっ!ね…?」


「う…うんっ」



と、とりあえず、陸くんがいつもどおりに戻ってくれた。


さっきまでのことは、忘れようっ。


気にしちゃだめだ!


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